ある恵まれている子と恵まれていない子が同じ学校の宿題を提出したのですが、それぞれ提出したものが違ったようです。どちらの子が非認知能力をいっぱい発揮できたのか、一緒に見ていきましょう。
どちらの子を褒める?
もしあなたが学校の先生だったと仮定したとして、次のお子さんがいたらどちらを高くほめるでしょうか。
夏休みの宿題は、音楽の発表で楽器や曲は自分で自由に選んでよい、ということにしましょうか(日本では考えられない自由度・・・)。そして、夏休みが明け、生徒の皆さんの成果の発表の日がやってきました。みんな家庭からオンラインで参加します。
ピアノが上手な子
クラシックの曲を暗譜(楽譜を見ずに)で感情豊かに弾ききります。素人目にもけっこう難しそうな曲です。かなり練習しないとこんなに上手に弾けないことはすぐに分かります。ピアノはグランドピアノなので何か箔のようなもあります。
家に楽器のない子
学校から笛や鍵盤ハーモニカは与えられていますが、家にピアノやヴァイオリン等はありません。この子は家にある空き缶やペットボトル、紙の箱など誰の家にもあるものを楽器に見立てて、オリジナルのメロディーを楽しそうに奏でます。
振り返ってみましょう
どうでしたか?どちらの子を高く褒めますか?どちらの子のほうが良いなんてないよ、確かにそうですね。もし非認知能力を伸ばしたいなら、どうでしょう。
ピアノが上手な子は、一生懸命練習したことでしょう。上手に弾けていないところも何度も練習し乗り越えたことでしょう。回復力やあきらめない力、自信等きっと非認知能力を伸ばすことができたことでしょう。
ただ一方で、立派なピアノが家にあるので、ピアノの先生についていることでしょう。何を弾けばよいかそこには初めから答えがあり、ピアノの先生から的確な指摘を受けていることでしょう。おうちでも十分にピアノを練習する時間を与えられたことでしょう。要は恵まれている環境です。
家に楽器がない子はどうでしょうか。まさに今ある環境を最大限いかしたことでしょう。創造力や想像力、工夫力等きっと非認知能力を大いに活用したことでしょう。
ないことに不満をまき散らすのではなく、誰かの真似事ではなく世界に一つしかない演奏会を実現したわけです。恵まれていない環境を逆に生かしたわけです。
非認知能力的にはどちらの子が良かったか
非認知能力を伸ばすという視点にたつとどちらの子もそれぞれ良いところがありました。
ですが、より非認知能力を活用したのは、家に楽器のない子だったことでしょう。これからの時代答えのない時代にどんどんつき進んでいくことは間違いありません。そんな時代は、誰かができたことを同じくできるようになることも大切ですが、今あるもので自分らしく何かを創り上げることのほうがはるかに求められることでしょう。そんな時代には楽器のない子のような行動はとても評価できます。
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まとめ
本ブログで紹介する197番目の非認知能力を伸ばす育児の金言は「あるもので工夫する」です。
子どもが頑張っている場面では非認知能力が活躍しているでしょうが、環境が恵まれていなくてもその場を活かすことの大切さを説明しました。我が家はお金がないとか泣き言をいっている暇はありません。
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