私は、自分の子供も皆さんのお子さんも21世紀を「たくましく」生きられる子に育って欲しいと心から思っています。そのためには、生きる力が必要だとよく言われています。じゃあ生きる力を育むには何が必要かというと、①自分で考える②自分で判断する③行動する、といった3つのことが必要だと言われています。
確かに、日本の教育は答えを教えることが中心なので、日本人は苦手ですね答えのないものって。ですが、21世紀は答えらしきものははっきりいってないですので、自分で考える力は今まで以上に必要になっていくことでしょう。
でも、大切なこと忘れていませか?それは「観察力」が抜け落ちているってことです。観察力は、AIと共存していく時代のなかで、AIでは苦手とするところで、まさに人として価値をだせるところだと思うわけです。観察力がまずあって、①自分で考える②自分で判断する③行動する、とつながるんです。
観察力は知覚力と呼んだりもしますが、同じような意味です。目の付け所が違うね、と言われる人はこの観察力や知覚力が人と違うんですね。
観察力ってどういうこと?
「見る」と「観察」は違います。何が違うかというと、私は、観察とは見ているそのシーンを味わうことだと言っています。
例でいうと、雑木林を前にして、木々や草がいっぱい生えている、と映像を単純に認識することを「見る」と言います。
では、観察とはどういうことでしょうか。
よく見ると光が当たっている所と当たっていない所があるな、日陰の所は背丈の低く小さな葉が密集してつけている草木が多いな、よく見ると日陰の所には落ち葉が多く落ちているな、もしかしたら虫はそういう落ち葉の下に多くいるのだろうか。だから栄養分が多くて多様な植物が生えているのかもしれないのかもしれない。
よく見るとあの細長い木の幹はくの字になっているけど風が強くふきつける所なのかもしれない。
といった感じで、見えている景色から、もしかしたらこういうことかな、と読み取ることを「観察」と言います。
観察眼を鍛える方法
同じものを見ていても、人と違うものを観られることの重要性は、これからますます高まっていくはずです。
一つは、目指せお笑い芸人
これはビジネスの世界でも言われていて、ビジネスマンという文脈で方法論が展開されている記事は多くなってきました。でも、私は子どもの教育の中で観察力を身につけさせたいのですが、子どもにとって難しすぎることが多いです。一工夫が必要です。工夫のキーワードは「お笑い」です。
お笑い芸人の着眼点はすごいなと感心することがよくあります。普段は見過ごすようなシーンを切り取ったり、気にも留めない日常を表現し面白さを感じたりするあたりは、すごいなぁと思うし、結果楽しいしワラワラと笑えます。
遊びをとおして学ぶをモットーにしている私にとって、お笑いは子どもの観察力を高めるうってつけの切り口だと思っています。では、具体的に何をすればよいのでしょうか。
ボケとツッコミをしてみよう
ボケとツッコミと言われると後退りしてしまいそうですが、安心してください、関西人じゃなくても大丈夫です。
例えばお家にあるバケツを使ってボケてみましょう。バケツにはおおむね正しい使い方がありますが、普段行わない使い方をしてみるんです。例えば頭にかぶってコックさん登場で~す、なんていうだけでも立派なボケです。
次はツッコミをしてみましょう。例えば、ご近所にある横断歩道につっこんでみましょう。いつまでここでじっと横断歩道してるんだよ、ここ渡っている人見たことないんだから場所変えたほうがいいんじゃない、なんていうだけでも立派なツッコミです。
まずはお子さんの前で、ボケたりツッコミをいれたりして、キャッキャ言って楽しませてあげましょう。そして順番を子どもに譲って子どもにさせてみましょう。題材は身の回りにいくらでもあります。
二つは、絵画を堪能する
絵画を子どもと一緒に見て何を感じるか、それはどうしてなのか話し合ってください。まだ小さいとじっと見続けることは難しいですが、それでも大丈夫です。絵画は大昔に描かれたものから、最近描かれたものでもなんでも良いです。わざわざ展示場に行かなくてもスマホやiPadで見ることもできますね。
正解を読み取るのではありません。絵に対する知識をあげることが目的がありません。複眼的にみることが大切なんです。
例えば、うちの子は有名なムンクの「叫び」をじーっと見て、このおじさんは橋の上で面白いダンスをしている、と言っていました。クネクネしているのがダンスに見えたようで、景色がクネクネしているのはダンスしているので視界がクネクネしている、からだそうです。
まとめ
これからAI時代を生きる子どもたちにとって、観察力を上げていくことはとっても重要で、絵画を見る時間を親子で一緒に見る時間をつくったり、身近にあるものでボケたりツッコみをいれると楽しめながら観察力をあげられるますよ、とご提案しました。
観察量も大事ですから何度も何度も繰り返し行うと良いですね。
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