一昔前というか今もかもしれませんが、子供の成長を測る指標は偏差値で、中学受験に成功し名門といわれる進学校に入学できることが、小学校での教育の成功の証みたいになっているかもしれませんが、我が家は全く興味がありません。
小学校での国際バカロレア(IB)
勉強ができるに越したことはありませんが、もっといい指標というか目安はないかなと探しているなかで、国際バカロレア(IB)は一つ参考になるかもしれないなと、と思っております。バカロレア教育を受けさせるということを言っているのではありません。バカロレアでは12歳でこのような問いに答えることが求められているようです。
「私達は誰なのか?」
これは、私達は日本人です。私の名前は〇〇で、親がいて兄弟がいて小学校には先生がいて、とかいうレベルの回答は求められていません。
どのようなことが求められているかというと、こうです。
”自分自身の性質、信念と価値観、個人的・身体的・精神的・社会的そしてスピリチュアルな健康、家族・友人・コミュニティー・そして文化圏を含めた人間関係、権利と責任、人間であることはどういうことか”
小学校で地球規模の視点でこれらのことを探求し学び、「私達は誰なのか?」という質問に、納得感をもって自分なりに答えを作り上げるのです。
信じられません。
私が小学6年生の時には、学校では教科書に書いていることしか考えたことがないと言っていいかもしれません。当然、地球規模の視点などありませんし、上のような難しいことなど考えたこともありません。テストでいい点数をとることばかりが頭にありましたから。
AI時代を生き抜く力を身に着けるには、こういった視点での回答力が大切なのではないでしょうか、と思ったわけです。
その他の問いにはこのようなものがあります。
- 「私達はどのような場所と時代にいるのか」
- 「私達はどのように自分を表現するのか」
- 「世界はどのような仕組みになっているのか」
- 「私達は自分達をどう組織しているのか」
- 「この地球を共有すること」
※それぞれに回答で求められる視点があります。とても難しい・・・
こんな質問、聞かれたこともありませんし、大人の私たちが、今答えろと言われても正直回答に窮します。
誰かのためになる
バカロレアでは、より良い世界を築くことに貢献し、探求心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的としております。決して国際競争力を持ち、一杯お金を稼げる人材を輩出することを目的とはしておりません。おそらく「個々人ならではの価値を生み出せる」人を輩出したいのではないかと私は理解しております。それが結果的に、国際競争力を持ち、一杯お金を稼げる人材、になることもあるのだと思っています。
AI時代で価値ある人であり続けるには、老若男女問わず「哲学すること」が求められるはずで、そういったなかで、バカロレアのまるで哲学のような問いや回答に求めらる視点は大いに参考になります。
親自身、私自身もこれらを学び続ける必要はありますが、子供の成長の中で上記の視点を持たせて考えられるように育てていきたいと思っています。
いったん、12歳時点の子供の成長のマイルストーンとしていいな、と思ったので取り上げてみました。
(関連情報)
オランダ発のイエナプラン教育をなんとか家庭でもできないか
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