子デンマークの親は子どもを褒めない~世界一幸せな国が実践する「折れない」子どもの育て方(著:ジェシカ・ジョエル・アレキサンダー、イーベン・ディシング・サンダール)を読みましたので、皆さんの子育てのなかでとても参考になるところを紹介します。
デンマークで培ってきた子育てのエッセンスを一緒に学びましょう。
本の概要
デンマークの親は子どもを褒めない、というタイトルではありますが、子どもを「全く褒めない」ということではありません。本書では、タイトルとは裏腹にデンマーク流の褒め方が紹介されています。
それは、子どもの成果や結果を褒めるのではなく、そこに至るまでのプロセスに焦点を当てて褒めるというもので、そのほうが「折れない」子どもを育てることができるというものです。
本書の所感
とても整理されていて読みやすい本でした。説得力をあげるために引用されている事例は、外国の本にありがちな難しい研究結果ではなく身近なものが多いことも読みやすくしてくれています。
子どもは、普段の親の言動を見聞きし影響を受けているので、そのことを気にし始めたら親は24時間気を抜けません。でもドーンとしておけばよいのです。親自身が、言っていることと行っていることがチグハグじゃないようになれればですが。これって結構むずかしい。ですので、親がまずしっかりと変わることの大切さを痛感します。
テクニックとしても、デンマーク人の褒め方や遊び方、共感力の育み方など、難しいことはなく、大いに参考になることが多いので定期的に読み直したい本です。こういうなんだ簡単じゃないかと思うことが実は日々実践するのは難しかったりするのが悩みの種ですが。
子どもは、普段の親の言動を見聞きし影響を受けているので、そのことを気にし始めたら親は24時間気を抜けません。でもドーンとしておけばよいのです。親自身が、言っていることと行っていることがチグハグじゃないようになれればですが。これって結構むずかしい。ですので、親がまずしっかりと変わることの大切さを痛感します。
テクニックとしても、デンマーク人の褒め方や遊び方、共感力の育み方など、難しいことはなく、大いに参考になることが多いので定期的に読み直したい本です。こういうなんだ簡単じゃないかと思うことが実は日々実践するのは難しかったりするのが悩みの種ですが。
本書で気になった個所を紹介
- 自由遊びをする子どもは、不安を軽視するスキルを習得する。つまり自由遊びをすることで、「逆境から立ち直る力=レジリエンス」を学べる。
- デンマークでは、何よりも「子どもらしくあること」と「遊ぶこと」を優先する。
- デンマーク人はこう考える。子どもがいつも、好成績や賞等を気にして活動すれば、自分の内側から湧き上がる意欲を育むことができない。
- 親は子どもを信頼して自力で習得させ問題を解決させることで、子どもの内側に真の自尊心と自信が生まれる。
- デンマークの親は、わが子が自分でできると信頼し、新しいことに挑戦できると信じているので、絶対に必要でない限り手を貸さない。
- 早くから文字を勉強するといった、学習を急がされた子どもは、長期的には不安感のレベルが高く、自己評価が低くなる。
- 子どもの遊びは、遊べば遊ぶほど脳のストレス制御が強化され、ストレスに対応する技術が上がる。レジリエンスは、ストレスを避けるのではなく手なずけ操るすべを学ぶことで育まれる。
- 遊ぶヒント:①想像力を働かせるためにテレビ等のスイッチはオフ。②手本を見せずに素材だけ与えてアート作品を制作。③できる限りの時間を自然のなかで遊ばせる。④異なる年齢の子どもと遊ぶ。⑤人から変に思われても気にせず、親が子どもと一緒に全力で遊ぶ。⑥一人遊びは極めて重要。⑦子どもたちの遊びの中で親の介入を急ぎすぎない。
- デンマーク人は子どもを大げさに褒めることはしない。タスクに注目する。子どもの完成した作品ではなく制作そのものに焦点を当てると同時に、子どもに謙虚さを学ばせる。子どもを天才気分にさせるのではなく、スキルを習得させる意欲を持たせる。
- あなたは天才、賢い、といった褒め方をすると「硬直型」マインドセットが育ち、能力は生まれつきで変えられない、と思ってしまう。
- 日ごろから能力の高さを褒められる子は、何かを成し遂げるために必死で努力し「賢い子」という評判を失うことを恐れる。
- 一方、能力は努力と教育によって伸びると教えられた子は、「成長」マインドセットが育つ。学ぶことを大切にし、努力することで成長できると思っている。意欲とレジリエンスを育むためには、努力やプロセスを褒める。
- リフレーミングは大切。物事を様々な視点で見る。嫌なことがっても、現実的に受け止めながらもポジティブにとらえる。
- リフレーミングの練習として、自分が考えていることは真実なのかをよく考え、表現を変える練習をする。事実は認めながらもプラスへ言い換えることができると、良い気分になる。次の1~3は、リフレ―ミングの例です。
- 運動をする時間がとれずすごく太っている。→週に一度は運動しているしランチにサラダを食べる努力をしていて気分がいい。
- 私は文章が書くのが下手だ。→私は集中したときにはかなりいい文章が書ける
- 義理の母がうっとおしい。→性格の違いはあるが、孫を可愛がる素晴らしいおばあちゃんだ。
- リフレーミングは、親から与えられる最高の贈り物かもしれない。
- 親は子の共感力を育むべき。精神に知識や娯楽以上のものを与える責任がある。親が使う言葉や他人について話す内容は、子どもが他人の立場を理解することを教えるうえで、極めて重要である。
- デンマークの親は、よその子の良い面を指摘することが多い。
- デンマークの親が共感力を育むもう一つの方法は、他者の気持ちを子どもと話し合うこと。例)〇〇ちゃんは怒った顔をしているね。どうして怒っているのかな。 →こういう言い方はめったにしない。「〇〇ちゃんはどうして怒っているのかしら。おかしいわね」
- デンマーク流の共感力の教育の大きな柱は、批判しないこと。
- 共感力が強く、他人を見下すことなく、自分の弱さをさらけ出せ、ありのままを認め合う家庭を築く。これが子どもを他者(親も含む)への批判が少ない大人へと成長させる手助けになる。
- 子どもはあなたの真似をすることを忘れないで。自分が他人について話す言葉に耳を傾け、もっと共感力のある言い換えができないか考えてみよう。
- 共感力を上げるために、他人を見下すのではなく理解する訓練をしよう。
- 子どもへの読み聞かせが共感力のレベルを著しく引き上げることがわかっている。
- 人間は本来、利己主義ではなく、共感に傾くことが分かっている。批判や羞恥心を抑えることで、自分と他人の心の痛みへの理解が深め、社会的幸福度が高まる。
- 仲間と心地よくつながることが、人間の幸福度を左右する最大の指標である「親密な人間関係」を育む方法だ。「私」を持ち込まずに「私たち」に意識を向けることで、ネガティブな言葉を排除できる。
0 件のコメント:
コメントを投稿