絵をつかった遊びで、21世紀に必要なソフトスキルを高めていきます。我が家で実践した具体的な方法を紹介します。
探求学習がいいって聞くけど、学校や塾任せではなく、家で具体的に何をしたらいいのだろうか、とちょっと困りますよね。ご紹介する探究コンテンツは、少しの工夫で誰でも気軽にできますから、是非ご参考にしてください。
対象年齢は、小学校低学年、幼稚園の年長さんのお子さんです。
探求プログラム
今回ご紹介するのは、「お絵かき」をテーマにした探求です。
これからの時代、観察眼が鋭ければするどいほど良いと言われます。そもそも「見る」と「観察」は違います。探偵みたいな言葉ですが、見るはどちらかといえば受動的なものですが、観察はあれはなんだ、どんな風に見えるんだ、とこちらから積極的にジロジロ見に行く点が大きく異なります。
今回は、この観察眼を育てようというものです。
写生のようにある対象物をじーっと見るのではなく、植物園に行って印象に残ったものを絵に描いて説明してもらうというものです。これは再現性高く描いてもよいし、植物園に咲いているお花をヒントに自由に描いてもよしです。
(関連情報)
イエナプランから学ぶ「探求できる」子どもに育つメソッドを紹介します
何を学ぶ?
自分の体験を言語化することを学びます
- なにげなく見ていたお花たちについて何を感じたか振り返ります
- 体験を具体的に表現します
このプログラムは、小学校低学年、幼稚園の年長さん向けです。子どもの状況にあった目標設定をしてあげましょう。
どう学ぶ?
それでは、我が家で行った「お絵かき」をテーマにした探求プログラムを順にご紹介いたします。ご近所に植物園がないなら、お近くの公園なんかでも大丈夫です。
①植物園を楽しもう
近所にあるイングリッシュガーデンに行き、バラを楽しんできました。少しシーズンを過ぎていたせいか、満開というわけではありませんでした。
ぼーっと見ないために、親から関心を向けさせるようにお話をしてあげましょう。私はこのバラが好きだけで、どの花が好き?、とかこのトゲすごい痛いよ、とかあのバラは高い所に咲いているとか、子どもの反応をみながら色々関心を向けさせることはできると思います。
②帰路で振り返ろう
家への帰り道の時間のなかで、少しでもよいので、どうだった?と話し合う時間をとりましょう。これを行うことで、印象がより頭に残ります。昨日の夜ごはんなんだったかな、というようなことは避けられます。
③今日の植物園を絵に描こう
親子で、植物園で印象に残ったことを絵に描きます。写生のように再現性高く描いてもよいし、インスピレーションを得て自由に描いてもよしです。
私は、借りぐらしのアリエッティに登場するアリエッティがバラを見たらこんな感じかな、と小人視点で大きく描きました。
子どもは何種類か描いていました。一つは普通に自分が気に入ったバラを描いていました。黄色いバラが気に入ったみたいで、黄色いバラを。ちゃんとトゲトゲも描いていました。
そのバラの横にクリスマスのバラも描いていました。季節的に植物園ではクリスマスの装飾がありました。ある花びらにはトナカイが、ある花びらにはサンタクロースが、といった形で花びら毎にクリスマスのあれこれが描かれた一凛のバラを描いていました。
私は、こんな発想いままでしたことなかったので、感心しました。
どのような探求が行われたのでしょう?
「お絵かき」をテーマにした探求プログラムではどのような探求が行われたのでしょうか。
一つは、自分の体験を多角的に振り返ることが出来ました。帰路のなかでの親子の会話や実際に絵を描く際に自分のなかで風景や感情などを思い出しました。
二つ目は、自分なりにこんなお花があったら可愛いなとイメージしながら、何かのモノマネではなく、自分なりの表現に挑戦し、描くことができました。
ポイントは?
とても大切なのは、遊びながら探求していくということです。また、テーマとしていることを、最初にどう関心を高められるかという点も重要なポイントです。
今回は、私が小人目線という普段は目にしない視点で花を描きはじめたことで、それ面白いなと感じてもらうことができ、自分も新しい表現をしてみようと、心に火をつけることができました。
単に絵を描くのではなく、体験したことを普段にはない視点で描く、ということができました。
高尚な習い事に通わせなくても、身近なところで探求の学びは工夫次第で行えますよ。ぜひご参考にしてみて、子どもの好奇心を刺激してあげてみてください。
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