お手伝いを遊びにして、21世紀に必要なソフトスキルを高めていきます。我が家で実践した具体的な方法を紹介します。
探求学習がいいって聞くけど、学校や塾任せではなく、家で具体的に何をしたらいいのだろうか、とちょっと困りますよね。ご紹介する探究コンテンツは、少しの工夫で誰でも気軽にできますから、是非ご参考にしてください。
対象年齢は、小学校低学年、幼稚園の年長さんのお子さんです。
探求プログラム
今回ご紹介するのは、「お手伝い」をテーマにした探求です。
家事のお手伝いをして親の負担を少しでも減らすものではありません。困っているふりをして、状況を察してもらい、助けてもらおう、というものです。
全て用意したカリキュラムどおり進めていくのではなく、子どもの反応を見ながら柔軟に進めていきます。
対象年齢は、小学校低学年、幼稚園の年長さん、です。
(関連情報)
イエナプランから学ぶ「探求できる」子どもに育つメソッドを紹介します
何を学ぶ?
状況を理解して、自分なりの解決策を導き出します。
- どういう問題が起きているのか、何をすれば助らるのかを瞬時に把握します
- 共感力や創造力をつかい解決策を自分で決断します
このプログラムは、実際に親やお友達等が困った人の役割を演じますので、困っているのは人ですから、共感力がないと、良い解決策にはたどり着けません。
どう学ぶ?
それでは、我が家で行った「お手伝い」をテーマにした探求プログラムを順にご紹介いたします。
まずは、どういう遊びをするのか子供に説明します。まずは困っている人を演じるから、助けてね、という感じです。ジェスチャーゲームではありませんので、積極的にぶつぶつ独り言をつぶやきながら、子どもにヒントをあげてくださいね。
①木に引っかかったタオルがとれない
木の上のほうにタオルをひっかけます。手を伸ばしてもジャンプしても届かない所が良いです。これで準備完了です。
そして、タオルがとれないよと言いながらジャンプして取ろうとしたりしながら困ったふりをします。
さあ、子どものお助け隊の登場です。
しばらく困っている親の状況を見て、あっそうか、といって自分の周りをいろいろ探して、ほうきを持ってきてこう言いました。これで届くでしょ。
②靴がなくて歩けない
玄関をでるときに、わざと片一方の靴を履き忘れて外にでて、イテテていいながら子供と一緒に歩きます。
さあ、子どものお助け隊の登場を痛みに耐えて待ちます。
どうして、イテテと言っているのか、親を観察して、あっと言って玄関に戻り、もう一方の靴を持ってきてくれて、ほらもう大丈夫よと添えてくれました。
③とりあえず泣いてみる
ほぼ正解というものはありません。なぜなら理由もなくエーンと泣いたふりをするからです。エーンエーンと言っている親を見ても、なんで泣いているかは分かりません。
さて、どうするのでしょうか。
しばらく、困っていましたが、あっそうかと言って、お菓子を手に持ち戻ってきました。お腹が空いていたんだね。これ食べて元気出してねだって。
④縄跳び飛んだ回数が分からない
よーし、10回連続で飛ぶぞと言ってから縄跳びを飛びます。しかし、10回あたりでわざとひっかかり、あれ何回飛んだんだっけ?と言います。これを繰り返します。
これは、分かりやすいですね。2、3回繰り返していると、はいはいと言って、1、2、3と数えてくれました。
⑤お花に水をあげられない
子どものお砂場セットを使ってお花にお水をあげます。一度に運べる水の量が少ないうえに、蛇口から持っていくなかでこぼしたりして、一向にお花の水やりが終わらないところを見せます。
ため息をつきながら、何度も水道の蛇口とお花を行ったり来たりします。
しばらくすると、これを使うんだよ、と大きなジョウロを持ってきます。これだとこぼれないし1回で終わるよだって。
どのような探求が行われたのでしょう?
「お手伝い」をテーマにした探求プログラムではどのような探求が行われたのでしょうか。
一つは、何か助けるゲームだとはわかっていますが、どう助けていいのかは自分で決めなければなりません。アレをとってとか、コレをしてとは決して親からは言いません。ですので、想像力を働かせて、自分で決断するところまでを体験できました。
二つ目は、連想ができました。親の困っている状況から、自身の経験などをふまえて、色々なことを思い出し、関連づけることができました。
ポイントは?
とても大切なのは、遊びながら探求していくということです。また、テーマとしていることを、最初にどう関心を高められるかという点も重要なポイントです。
私の子の場合、この探求の学びは、けっこう気に入ったようで、ほら早く困ってよ、とどんどん催促してくるほどでしたが、事前にある程度パターンを用意、準備しておかないと、アドリブであれこれと困るのは結構大変なことでした。ですので、普段の子供との日常の中で起こってもおかしくないようなことをいくつか準備しておいたほうがよいでしょう。
また、決して親からアレ取ってとか、コレをしてと子どもにお願いはしないことです。さらに子どもが自分なりにお助けしたくれたら、助かったよありがとうと感謝しましょう。
遊びなので、楽しく困りましょうね。
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