探求学習がいいって聞くけど、具体気に何をしたらいいのだろう、とちょっと困りますよね。まだ子供が小さいうちは遊びながら探究活動することが、子どもにとってとても良いと思います。少しの工夫で誰でも気軽にできますから、是非ご参考にしてください。
対象年齢は、小学校低学年、幼稚園の年長さんのお子さんです。
探求プログラム
今回ご紹介するのは、「よく目にするけど名前を知らない」をテーマにした探求です。
皆さんもそうかもしれませんが、我が家では、よく家の近所を親子で散歩します。散歩しながら色々なことをおしゃべりしています。子供が歩ける範囲なので、本当に家の近所なのですが、実はよくふだん目にするけど、正式な名前を知らないものって結構あるものです。大人でもそうなのですから、子どもも勿論そうでしょう。
そこで、子どもと一緒にお散歩しながら、名前が気になるものを集めます。分からなかった名前は、その場でスマホを使って調べても良いですし、お家に帰って調べても良いです。まだお子さんが自分で調べられないなら、一緒に調べてあげましょう。我が家では、お家に帰ってまとめて名前を調べることにしました。
全て用意したカリキュラムどおり進めていくのではなく、子どもの反応を見ながら柔軟に進めていきます。
対象年齢は、小学校低学年、幼稚園の年長さん、です。
(関連情報)
イエナプランから学ぶ「探求できる」子どもに育つメソッドを紹介します
何を学ぶ?
自分には関係なく存在していたものにも意味があることを学びます
- なにげなく見ていたものに注目し、こういうものが近所にあるんだと理解する
- 物にはなんでも名前があることを理解します
このプログラムは、小学校低学年、幼稚園の年長さん向けです。名前を考えるのはパッと見て分かりやすい物にしましょう。何かの部品とはやめて、子供たちが絵で描けそうなものにしましょう。
どう学ぶ?
それでは、我が家で行った家の近所をフィールドにした探求プログラムを順にご紹介いたします。
①理髪店の前にあるアレ
美容院にはありませんが、理髪店の前には赤と青の線がクルクル回っているものがありますよね。これです。
とても目立つので、目に良く入ります。でも、これのことを何て呼んでいますか。そういえば、呼んだことありませんし、正式な名前も知りませんね。家の近所にある散髪屋さんなのですが、言われてみれば、あれはなんていうんだろう。
うちの子供は、あれを「まりーぽこ」かもって言ってました。
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あとで、調べてみると、「サインポール」という名前がついていました。
②側溝のフタ
道路を見ながら散歩をしていると、もう色々なところで目にする、側溝のフタ。網目状になっていて持ち上げようとすると思いアレです。これがあることで、うっかり溝に落ちずにすみますが、名前なんていうんだろう。
うちの子供は、あれを「れんれんれんとう」かもって言ってました。
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あとで、調べてみると、「グレーチング」という名前がついていました。
③車庫にある屋根
都心とちがい、滋賀県では戸建てがけっこう多く、近所も圧倒的に戸建ての方が多いです。戸建てにはたいてい駐車スペースがありますが、よく見ていくと、青空駐車場になっているところもあれば、車を雨からまもるための屋根がついているお宅もあります。
散歩しながら、屋根がある、この家にはない、なんて言っていると、あれは何というお名前なんだということが気になります。
うちの子供は、あれを「れんどガラス」かもって言ってました。
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あとで、調べてみると、「カーポート」という名前がついていました。
④なんで、のぼりって言うの?
お店の前をとおると、店頭で旗がパタパタしているのを見かけますよね。「あの名前なんて言うの?」と子どもが質問しました。さすがに名前をしっています。「あれは、のぼり」っていうんだよ、と答えると、「なんで登ってないのに、のぼりって言うの?」と名前の由来を質問してきました。
名前の由来までは知らない・・・
家に帰って調べてみると、戦が盛んだったかなり昔に、自軍と敵軍を識別させるために、幟旗という旗が用いられてたようです。幟旗は「のぼりばた」と読みます。現代になり目的は変わりましたが、ここが何か分かりやすく伝えるための旗ということで、「のぼりばた」から「のぼり」となったようです。大人はへぇ~という感じですが、子どもはチンプンカンプンだったようです。
⑤公園にあるあの蛇口はなんていう?
散歩の途中、公園によって遊ぶこともあります。今回も公園で遊びます。夏場なら子供たちがキャッキャする水場にある、この蛇口。単なる蛇口じゃない別の名前がありそうです。
うちの子供は、あれを「あかちん」かもって言ってました。
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あとで、調べてみると、「立形水飲水栓」という名前がついていました。
どのような探求が行われたのでしょう?
「よく目にするけど名前を知らない」をテーマにした探求プログラムではどのような探求が行われたのでしょうか。
一つは、普段通り過ぎるだけの景色に目を向けることで、身近にある様々な物への気づきにつながりました。
二つ目は、知らないものにパッと名前を付けることは、大人のようにある程度固定観念でがちがちになってしまうと難しいものです。思い出そうとしますから。ですが、嘘でも名前をつけるという行為は、頭のなかで、あれやこれやが結びついた結果でてきたフレーズでしょう。
ポイントは?
とても大切なのは、遊びながら探求していくということです。また、テーマとしていることを、最初にどう関心を高められるかという点も重要なポイントです。
私の子の場合、この探求の学びは、すぐに飽きてしまったようです。ですので、またこれがあったね。よく見たら一杯あるね、と話しかけながら子どもの関心を向けさせると良いと思います。なんだこれ?を、なんだこれ、のまま終わらせないことがポイントですね。
今回は、既成概念を超えたところで、遊びながら探求することができました。ごっご遊びは自分の枠を簡単に超えることができるのでお勧めです。まるで〇〇かのように、振舞うのは、子どもも楽しいですし、いいものです。
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