子どもが遊びながら探求を深め21世紀に必要なソフトスキルを高めていく、我が家で実践した具体的な方法を紹介します。探求学習がいいって聞くけど、具体気に何をしたらいいのだろう、とちょっと困りますよね。少しの工夫で誰でも気軽にできますから、是非ご参考にしてください。
対象年齢は、小学校低学年、幼稚園の年長さんのお子さんです。
探求プログラム
今回ご紹介するのは、「落ち葉や木の実」をテーマにした探求です。
秋も深まると、紅葉が進み眼福なシーンを楽しむことができますが、小さい子供にとって木々を愛でることはあまり魅力的ではないようです。どちらかといえば、地面に落ちているドングリ広いや落ち葉探し、落ち葉の上をカサカサ歩いたりするほうが、よっぽど楽しいようですね。
そこで、木々がいっぱいあり、できれば多くの種類の木々がある場所に行き、好きなように落ち葉などを集めて、好きなものを創ろうというものです。単に創るだけでなく、葉っぱ一つとっても、色々な形や質感、紅葉するものもあれば緑葉もありますので、どういったことが一番印象に残ったのか、といったことも話し合います。
今回足を運んだのは、滋賀県野洲市にある公園です。今回の学びのフィールドここです。数えるのが大変なくらいの植物の種類がありますし、落ち葉などは申し分ないくらいあります。
全て用意したカリキュラムどおり進めていくのではなく、子どもの反応を見ながら柔軟に進めていきます。
対象年齢は、小学校低学年、幼稚園の年長さん、です。
(関連情報)
イエナプランから学ぶ「探求できる」子どもに育つメソッドを紹介します
何を学ぶ?
植物の多様性を知り、創造力を育みます
- 自身の周りにある材料を自ら選び、好きなことを表現する
- 植物の葉っぱにはいろいろな種類があることを体験を通じて理解する
このプログラムは、小学校低学年、幼稚園の年長さん向けです。子供たちが何を創りたいのか、どう創りたいのか、何も制約は設けません。自由にさせてあげることが大切。大人の口出しは無用です。子どもの自由な発想を伸ばしましょう。
もちろん、子どもたちが、これ何?と質問してきたら、分かりやすく教えてあげます。ただし、こちらから一方的に押しつけがましく知識の伝達を行わないことが、楽しく遊びながら学ぶコツでしょう
どう学ぶ?
それでは、我が家で行ったやや広めの公園をフィールドにした探求プログラムを順にご紹介いたします。
①好きなものを拾おう
これから、落ち葉などを好きなだけ拾って、なんでもいいから創ってみようと伝え、テンションを上げます。
一面、落ち葉です。葉っぱはにカエルの手のような形のものや、松の葉のようにツンツンとがったものがあります。色も赤いものから黄色いものから、少し赤くなりかけグラディエーションがきれいなものもあります。
葉っぱだけじゃありません。どんぐりも落ちています。何か分からないけど赤い実だってあります。多分雑草の一種なのでしょうが、秋深まるこの時期でもキレイな花を咲かせているものもあります。
好きなだけウロウロして、気になったものを拾って袋にいれて集めます。
②何を創ろうかな?
落ち葉などを拾い始める前に、何を創るのか漠然としたイメージを持たせて、落ち葉拾いをさせます。
一方、落ち葉拾いをしていくなかで、こんなものもあるのかと、色々な発見があります。その発見をとおして、やっぱりアレに変更しよう、コレも創ってみよう、と縦横無尽に創作意欲が膨らんでくればめっけものです。子供たちから想定していなかったアイデアがポンポン出てきてら、いいねぇと背中を押してあげます。
おひげみたいな実?
③創作するよ
集まった素材を使って、自由に創りたいものをつくります。ドリルやノリなど工具があれば、より立体的なものができるでしょうが、小さい子向けには、椅子などの平面に並べて少しづつ形をつくっていくといいでしょう。
うちの子はパスタを創りたいといって、風が強いなかではありましたが、かわいいパスタづくりをしました。
こちらはデザートです。かわいらしいですね。
木の枝を椅子の下において、火を起こしてぇ、お鍋でぐつぐつゆがいてぇ、と、おままごとの世界のですが、実際の工程を模していました。また、木の枝を短く折ってお箸にして、モグモグ食べるふりもしていました。
④ほめてあげよう
子どもに創ったものを説明してもらい、いっぱい褒めてあげましょう。完成物をほめるだけでなく、制作のプロセスで工夫した点や楽しそうにしていた点なども忘れずにしっかりと褒めてあげます。むしろ後者のほうが重要ですので、後者のほうに時間をかけます。
これは時代なのでしょうか、その場にいない人にも電話して見てもらいたいと言うので、スマホを使って無料で(といってもパケットは消費しますが)ビデオ電話ができるので、ビデオ電話して、また褒めてもらっていました。
⑤一番印象に残ったことは?
一番印象に残ったことは何かを聞いてください。質問を重ねて子供が答えた内容をドンドン掘り下げていってください。
うちの子の場合はこうでした。
パスタの麺にした松の葉のような葉っぱがツンツンして痛かったことだと答えました。どうしてあれだけ痛いのかな?と聞くと、少し考えてきっと他の葉っぱに比べて栄養が一杯あるからだよ、と答えました。じゃああの葉っぱを食べると元気モリモリになるのかな?と聞くと、そうだよと回答しました。
どのような探求が行われたのでしょう?
「落ち葉や木の実」をテーマにした探求プログラムではどのような探求が行われたのでしょうか。
一つは、葉っぱが一面にあるなと見えていた光景も、目的をもち目線を下げて落ち葉探しなどをしていると、こんなのもあるのか、という気づきになったことです。視覚、触覚、嗅覚に刺激が多かったことでしょう.。また普段は目にすることがない植物にも出会えました。
二つ目は、一番印象に残ったことを聞き深堀していくことで、自分なりにあーだこーだと考えることが出来たことです。それが実際に正解かどうかはたいして重要なことではありません。
三つ目は、これだけ多くの選択肢があるなか、全部自分で考えてやって最後はほめられてawesomeな体験ができたことでしょう。色々な創意工夫が子どもの中にあったはずです。
ポイントは?
とても大切なのは、遊びながら探求していくということです。また、テーマとしていることを、最初にどう関心を高められるかという点も重要なポイントです。
今回は、子どもが好きな落ち場拾いやどんぐり拾いが、拾うだけでなく、自由度の高いなか自分で決めてものごとを進めて工夫も重ね自己肯定感を高めることにつながっている点です。
高尚な習い事に通わせなくても、身近なところで探求の学びは工夫次第で行えますよ。ぜひご参考にしてみて、子どもの好奇心をツンツン刺激してあげてみてください。
0 件のコメント:
コメントを投稿