
HSC(HSPの子ども版)のうちの子が初めてアイススケートを体験した時のことを記事にいたします。できないことよりも出来る事に目を向けることが、やはり大切だということが身に染みた経験となりました。
なんでアイススケートをしたいって言いだしたのか
滋賀県には大津市にアイススケートができるアイスアリーナがあります。大津市は県庁所在地ということもありアクセスが良いのが助かります。さて、うちの子は他の記事でも書いてますが、敏感な子ども(HSC)なので、初めてすることは大抵、腰が重たくなります。プリキュア好きの娘はハグッとプリキュアでアイススケーターのプリキュアが出てきたのをずっと見ていたこともあって、スケーターがキラキラ見えていたみたいです。また、テレビでフィギュアスケートで女性がキラキラのかわいい衣装をきてスケーティングしているのを見ると、がっつりハートをつかまれたみたいで、いつしか自分も、スケートをしたいと言い始めました。
ついきにこの時が来たか、と私たち親は思ったのです。というのも、ママもパパもアイススケートなんともう何年も20年以上も行っておりませんし、上手だったわけでないので、子どもを教えらえれる気がしないからです。
でも、子供のやりたい、という気持ちを親のどうでもいいエゴで潰したくはありません。
本番当日
子どもはすごいやる気で家を出ました。スケート靴も嫌がらずに履き、すでにリンクを滑っている人を見てかヘルメットも自らつける前向きさですよ。スケート靴を履いて地面を歩くのは歩きにくいのですが、早くリンクに行きたい気持ちが勝って、普段は絶対言いそうな抱っこ、も言わず手を握って懸命に歩いています。そして、いざ着氷です。

その瞬間、ツルツルのリンクの上は、いまだに体験したことのない不安定ゾーンで、すぐにこけそうになるもんだから、親にぎゅっしがみつくのは良いのですが、こちらもすってんころりんと倒れそうで、足にどれだけ力が入ったことか。
そんな状態ですから、リンクの外周の壁も支えに、5mほど滑るというか、氷の上を歩いていったんリンクの外に。もうこの段階で、プリキュアなんて頭になかったと思います。めちゃくちゃ怖そうな顔つきになっています。
でもその時に、「こけなかった」ことをいっぱい褒めてあげました。
私が子どものときはじめて滑ったときは、ツルツル転んだのに、転ばなかったことはすごいって。
すると白かった顔が血色よくなってくるじゃないですか。もう1回行ってみる?と聞くと、うん、と言うじゃないですか。
そんなことを繰り返すこと3回、もう帰ると言い出したんです。なんと、まあ。まだ10分も氷の上にいてないっていうのに。
大事なのは時間?それともお金?
ちょっと待ってよ我が子よ。リンクの入場代にスケート靴代はそんなに安くないんだよ。ママもパパも全く自分で滑っていないんだよ。お金がもったいないじゃないか。あと、ここまで車で来て着替えてどうのこうのと色々と手間がかかったのに、それが僅か10分でおしまいなんて・・・
という気持ちに正直なりました。
でも我が家は子どもの言う通り、笑顔でいいよ、といって帰ることにしました。そして駐車場の車に乗るまで、乗ってからも、幼稚園生でスケートしたのがすごいし、3回とも転ばなかったこともすごいって話を色々な角度からして、いっぱい褒めてあげました。もっとあーしてこーしたら、もっと上手に滑れるようになるんじゃないか、という点はいくつかありましたが、そんな話は一切しませんでした。

また行きたいよ。後日談
親目線で考えるとストレスがたくさん残る一日でしたが、子どもは違っていました。自分でもテレビで見ていたスケーターのようにいかなかったことは当然分かっていると思います。HSCだし、人一倍怖かったとも思います。でもあの時の経験はいい思い出になっているようです。「こけなかったんだよ。すごいでしょう」とたまに言いますし、また行きたいって言っています。
特に日本人は諸外国に比べて自己肯定感が低く、問題視されています。この経験もつい親目線で親の理屈を押し付けていたら、と思うとぞっとします。子ども起点で考えて行動し、他の友達と比べず良かったことを、重厚的に褒めていて本当によかったと思います。
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